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診断書に基づく認定

悩む男性

遡って申請はできる

うつ病だと診断され、治療を続けている中で、1年6か月以上が経過している場合、申請が認められれば、障害認定日に遡って障害年金が支給されます。この請求方法のことを,遡及請求といいます。この時、健康保険から傷病手当金を受給しているときは注意が必要です。傷病手当と障害年金の両方を受けている期間は、健康保険に傷病手当金を返還する形になります。まとまった額を返還するように通知が来ますので注意が必要です。たとえば、初診日が平成20年の1月15日、障害認定日が平成21年の7月15日の場合、障害認定日以降は、障害年金と重複受給の形になるため、その分を返還することになります。また、遡及請求をする場合、診断書が必要です。診断書には、障害となった疾病名という欄があります。そこに、うつ病と書かれていること、加えて、ICD-10コードがきちんと記載されているかの確認が必要です。そして、障害の状態という欄では、障害認定日で請求を行う場合には、初診日から1年6か月から1年9か月以内の日付になっているかも大事なポイントです。さらに、日常生活状況の欄では、適切な食事など7項目あります。そこに記載されている内容が、患者本人の一人暮らしを想定した内容になっているかどうかの確認をすることが大事です。うつ病などの精神障害での申請は、この欄の内容が非常に重視されますので、しっかり確認するようにします。それ以外にも、現症時の就労状況という欄もあります。この欄に関しては、任意の記載です。日本精神科病院協会と年金局との間で、この欄は医師が書くべきでないという交渉が行われています。この欄では、給与額の記載などは必須ではなく、あくまでも聞き取りができた内容を、可能な範囲で記入するようになっています。
障害年金の受給申請では、診断書に書かれている内容をもとに、障害等級の認定が行われます。感情障害に分類されるうつ病は、気分や意欲行動の高度な障害がみられたり、思考障害の病相がみられた期間があります。これらが持続したり、繰り返されたりすることで、人の助けを常に必要とされる場合には、1級と認定される場合が一般的です。また、2級では高度な障害ではないものの1級と同様の症状がみられ、日常生活に支障が出ている場合に該当します。そして、3級の場合は、病状が著しいわけではないものの、持続あるいは繰り返されることで、通常通りに働くことが困難になっている場合に認定されます。うつ病のような気分障害は、本来、症状が顕著に表れる時期と症状が消失する時期を繰り返す病気です。そのため、現在の状態のみで障害の程度を判断するのは適切ではないため、症状の経過と日常生活の状態から判断されます。そのことをきちんと理解している医師を主治医とすることが大事ですし、医師からは見えない日常の様子を明確に伝えることが重要です。家族などからも聞き取りを行い、医師に伝えるようにします。うつ病の場合、障害年金の受給申請が通りにくいあるいは、3級と判断されることも多いです。しかし、適切な治療が行われているにも関わらず、重篤なうつの症状が長期間続く場合や、頻繁に繰り返す場合には、1級や2級の可能性が検討されます。申請内容から判断する認定が直接、うつ病患者を診察して等級が決まるわけではないので、医師による診断書の内容は非常に重要です。遡って申請する場合、過去のカルテと現在のカルテに基づく診断書を2枚提出することになります。